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さよなら、モーリスさん。

先日、1995年に発売した僕らのアルバム「SOS BATSU」をプロデュースしていただいたEW&Fのモーリスホワイト氏の訃報を知りました。
報道によれば、モーリス氏は長きに渡る闘病生活の後にご逝去されたのことで、僕も大変驚きました。

小学生の頃から聴いていたアース。
「September」や「After the love is gone」など、好きな曲を挙げ出したら枚挙に遑がないほどです。
そんな尊敬して止まないモーリスさんに、僕らのアルバムをプロデュースして頂けたことは、20年という長い時間を経た今でも、まるで夢のようです。

実際にお会いし、毎日、一緒にレコーディングをさせて頂いたモーリスさんは、とても気さくな方でした。
およそ「世界のスーパースター」というような立ち居振る舞いは一切せず、凄く親しみ易く接してくださったことを、まるで昨日のことのように記憶しています。
とは言え、一旦、レコーディングに入ると、その長いキャリアから得てこられたプロの眼光鋭い目つきや、その存在から放つ「オーラ」のようなものに、気圧されたことも同時に憶えています。

モーリスさんがあまりに気さくに接してくださるので、レコーディング中、しばしば、その偉大な存在を忘れてしまいそうになるのです。
然しながら、ある瞬間にふと、
「僕は今、凄い方を目の前にして、レコーディングしてるんだ」
という現実に引き戻されると、改めて身が震える思いでした。

緊張でガチガチになっている僕を、モーリスさんはフレンドリーに接することで、解してくださっていたのです。
その甲斐あって、レコーディングも滞りなく進み、出来上がった作品も素晴らしいものとなりました。

そんな僕にとって、数奇でかけがえの無い思い出をくださったモーリスホワイトさんは、もう、この世にいないのですね。
とても寂しく、残念です。

あの日、ロスアンゼルスのレコーディングで教えてくださったことは、今でも僕の宝物です。

モーリスさん、さようなら…。

そして、ゆっくりおやすみください。
心よりご冥福お祈り申し上げます。


立川俊之

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