大滝詠一様
2014年1月8日
カウントダウンライブの控え室で僕はその訃報を知りました。
2013年12月30日。
日本の偉大なミュージシャンである大滝詠一さんが永眠されました。
享年65歳。
大滝詠一さんの音楽は、僕らの青春にピタリと貼り付いて、それを聴く者を魅了してやみませんでした。
【A Long Vacation】
【Each Time】
【Niagara Triangle vol.2】
数え上げたらキリがありませんが、少なくとも僕の青春を語る上で、これらのアルバムは欠かせないものでした。
中でも【Niagara Triangle vol.2】に収められている【白い港】【オリーブの午后】などは、今でも鼻歌でフルコーラス歌えるほどに聴き込んだものでした。
大滝さんが産み出す音楽は、常にその背景や情景を描写する巧みで新鋭的な表現が見え隠れする一方で、どこか懐かしく、古き良き時代を彷彿させるような貴石が曲のあちこちに散りばめられていました。
その秀逸を極め、卓越したセンスに触れる度に、若かりし日の僕は感嘆の声を上げたものでした。
大滝さんの音楽は、沢山のミュージシャンに影響を与えたことは間違いありません。
ミュージシャンの端くれである僕も紛れもなくその一人です。
僕らは、ポップミュージックの在り方や、それが人々に与える影響力を大滝詠一さんから教わりました。
常に革新的でヒップな表現をされてきた大滝詠一さん。
アメリカンポップミュージシックと日本古来の【わび・さび】を見事、融合させることに成功した唯一無二のミュージシャンであった大滝詠一さん。
日本のポップミュージシック界は大きな存在を失いました。
ですが、大滝詠一さんがこれまで産みだされた音楽は、これからも永遠に聴き継がれ、歌い継がれ、人々の心に残っていくことでしょう。
音楽を通して、僕らに沢山のことを教えてくださった大滝詠一さんに心から感謝申し上げますと共に、心よりご冥福をお祈りいたします。
大滝詠一様。
本当に本当に素敵な曲をありがとうございました。
さようなら。
そして、どうぞ安らかにお眠り下さい。
tckw band 立川俊之